秋はお風呂で、ゆっくりとリラックスタイム
残暑が続いてますが、それでも日が沈むと気温も下がり確実に過ごしやすくなっています。
暑い夏場は汗を流すだけだったお風呂も、じっくりと浴槽に入れる季節になりました。
お風呂は体をきれいにするためのものと思っている人も多いでしょうが、それ以外にも健康に役立つ効用がいくつもあります。
まずは、体が温まることによる効果があります。
体が温まると毛細血管や皮下の血管が拡がって、血流が良くなります。血流が良くなれば体にたまった老廃物が排出され、細胞に栄養分や酸素が送られるので、体全体が活性化します。
適度に体が温まると、自律神経の中の副交感神経が優位になり、心身がリラックスします。一日の疲れを癒してくれますし、副交感神経優位の状態は、免疫力をアップさせることがわかっています。
熱い湯に入ると緊張感が高まりますので、できれば適温のぬるめのお湯にゆっくりとつかるのがいいでしょう。
また、お湯の中に入ると、浮力があるので体の筋肉への負担が少なくなります。昼間は緊張して固くなっていた筋肉も、お風呂の中では緩みます。それが心身のリラックスにもつながります。
リラックスすれば、夜もよく眠れるようになります。
水圧の影響も大きいので、マッサージを受けているときや、ウォーキングをしているときと同じように、下半身に留まっている血液が心臓へと戻りやすくなります。つまり、血液の循環が促進されるのです。
そんなことを意識しながらお風呂へ入ってみてください。
「ああ、いい気持ちだな」と感じたら、“副交感神経が働いていて免疫力が上がっているぞ。免疫細胞さんありがとう”と思うと、免疫力も更に高まるでしょう。
心身がリラックスしてゆっくり眠れるなと思いながら気持ち良く浸ってください。血流が良くなっているなと思いながら、血液が全身を隈なく流れているのをイメージするといいのではないでしょうか。
お風呂に入るときの注意点もあります。
血流が良くなるということは、心臓や肺に負担がかかる場合があります。高齢者や循環器系に疾患のある方は、首までつかるのではなく、半身浴といって、みぞおちあたりまでお湯につかってゆっくりと入浴タイムを楽しむのもいいと思います。
また、飲酒をしての入浴は避けた方がいいでしょう。転倒して大けがをしたり、溺れて亡くなる人も少なくありません。また、空腹のときや満腹のときには、お風呂は少し休んでから入ってください。

寒い時期、脱衣所の温度が低いと、浴室との温度差によって急に血圧が上がったり下がったりすることがあります。なるべく、温度差の大きなところを行き来しない方がいいので、脱衣所にもヒーターを置いて、ある程度の温度にしておくことも大切です。
秋になると、夏の溜まった疲れがどっと出たりします。昼間は仕事で忙しい方が多いと思うので、帰宅したらゆっくりとお風呂に入って、リラックスしていただければと思います。